マンチェスター・ユナイテッド大学

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【20-21PL第19節】リバプールvsマンチェスター・ユナイテッド 4つの戦術的議論

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こんにちはMasaユナイテッドです。

 

プレミアリーグ第19節、アウェイ、アンフィールドで昨シーズンのリーグ王者にして最大のライバル、リバプールと対戦したユナイテッド。試合は開始から、リバプールゲーゲンプレスでユナイテッドの自由を奪い、完全にボールを支配する展開に。ユナイテッドも自陣深くでブロックを作りリバプールの攻撃に対抗。奪ったら前線のラッシュフォードを走らせるカウンター戦術リバプール・ゴールへ迫ります。しかし、両者ともに決定機を決められず、首位攻防戦は痛み分けのスコアレス・ドローに終わりました。

試合の詳細はユナイテッド公式をご覧下さい。

www.manutd.com

今回はこの試合の4つの戦術的議論を取り上げます。お互いの(特にユナイテッド)戦術的な狙いは何だったのかを考えてみます。

以下項目です。

 👿ラインナップ

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リバプールvsユナイテッド ラインナップ

ベンチメンバー
リバプールケレハー、Rウィリアムズ、Nウィリアムズ、フィリップス、チェンバレン、ジョーンズ、南野、オリギ、ミルナー
ユナイテッド:ヘンダーソン、テレス、トゥアンゼベ、バイリー、マティッチ、マタ、ファン・デ・ベーク、カバーニ、グリーンウッド

①リンデロフの先発起用

まず最初の議論はリンデロフの先発起用です。

リーグテーブルのトップに立つユナイテッドですが、チームの完成度ではリバプールに分があります。今シーズン、ポゼッションも無難にこなすようになったユナイテッドですが、リバプールがボールを持つ時間が長くなることが予想されました。

スールシャール監督は、自チームのプレースタイルから、まずは守備にプライオリティを置いたうえでカウンターを狙うというシンプルかつ、最も効果的だと予想される戦術を選びました。

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そんな中、多くの方の予想と違ったのはリンデロフの先発起用でしょう。背中の怪我もあり、数試合戦線を離脱していたこと。代わって出場したバイリーが好パフォーマンスで存在感を見せていたことから、CBはマグワイアとバイリーのコンビと予想されました。それに反してリンデロフをチョイスした理由は

✅深いラインで守るプランだった
✅バイリーは年末から6試合中5試合でプレーしている
✅バイリーは強豪との試合にほとんど出ていない

の3点が考えられます。リバプールの強力3トップに対峙するにはバックラインを低めに設定し、ライン裏を取らせない事が重要になります。スピードと積極的に前へ出る守備はバイリーが上手いですが、対ドリブルとカバーリングではリンデロフの方が上です。長年のマグワイアとの連携面を考えても、怪我から復帰したリンデロフが優先されたという事でしょう。

これが大きな理由で、2,3個目の理由はこういう事も頭の隅にあったかもしれないという程度です。バイリーの怪我がちなコンディションを考慮し、あまりインテンシティの高い試合を連続させたくないという事と、今シーズンビッグ6相手の試合には1度(スパーズ戦)しか出ていないという信頼感の問題です。

スピードに欠けるリンデロフの起用を不安視する声もありましたが、21分のフィルミーノの決定的なシュートをブロックするなど、チームのクリーンシートに貢献しました。

②ポグバの右サイド起用

次の議論はポグバの右サイド起用

中盤はフレッジ、マクトミネイというハードワークが期待できる2人のコンビなのは定番でしたが、ポグバの右サイド起用は初めての試みでしたね。

これに関しては様々な考え方があると思いますが、個人的にはポグバを右に起用するしかなかったという気がします。まず、スールシャールのプランで最も重要だったのはラッシュフォードのトップ起用の方でしょう。リバプールのCBは離脱者が多くなっており、本来中盤であるファビーニョヘンダーソンCBを務めました。ここを狙わない手はないわけで、カウンターで最大の効果を出そうとしたときに、ラッシュフォードをこのCB(特にヘンダーソン)に当てるのがベストと判断したのではないでしょうか?

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となると、次に決まるのがマルシャルの左サイド起用。マルシャルは右ではほとんど使われていませんし、そのドリブル突破とゴールを期待できるのは左の方です。そして好調なポグバもどうしても使いたいとなれば、必然的に右になってしまうという事です。もちろん、グリーンウッドやマタ、ジェームズという選択肢もありましたが、この大一番で起用するにはクオリティ不足が否めません。左サイドで好パフォーマンスを見せたポグバなら、右でもいけると判断したと思います。

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その期待に応え、右サイドでもチームに貢献したポグバ。決定機は決めて欲しかったですし、期待されたほど攻撃面で貢献できなかったのは確かです。パス成功率もかなり低かったですが(59.5%)、マッチアップしたロバートソンに決定的な仕事をさせなかった事、最後までフィジカルを活かして戦ったことは評価できます。

リバプールの狙い

対するリバプールの方で、議論されるのはシャチリのスタメン起用でしょう。

今シーズン、プレミア初先発のシャチリをこの大一番で起用した意図は何だったのでしょうか?

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これは正直わかりません(笑)。ただ狙ったのかどうかはともかく、前半ユナイテッドはこのシャチリに手を焼いたのは確かです。非常にファジーなポジショニングを取るシャチリ。やや低めの位置を取るシャチリに対して、マッチアップするフレッジはプレスに行きますが、そのフレッジが空けた場所をフィルミーノが降りて使おうとします。さらに、アゴシャチリをサポートするようにポジショニングし、フレッジは前半対応に苦慮しました。

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リバプール シャチリの動き

この狙いはユナイテッドの中盤を誘き出してバイタルを開けさせ、そこに楔を入れてサイドに展開、もしくわ裏のスペースに侵入したかったのではないかと思いますが、ユナイテッドはブロックを非常にコンパクトに保って良く対応していましたね。しかし、シャチリに怖さがあったのは事実。クロップは怪我から復活したシャチリのコンディションの良さを起用の理由に挙げていましたが、リバプールサポの方、もし読んでくれていたら、その他考えられる意図を教えてほしいです(笑)。

前半はゲーゲンプレッシングでユナイテッドのビルドアップを封じたリバプール。ユナイテッドはほとんど満足にボールを繋ぐことができませんでした。しかし、リバプールの方もユナイテッドの強固なブロックを崩し切る事ができませんでしたね。ここ3試合得点が取れていないリバプールの3トップの不調もあったかもしれませんね。

④後半何が変わったのか?

4つ目の議論はユナイテッドの後半の変化について。

前半はほとんど自分達のサッカーをさせてもらえなかったユナイテッドですが、前半30分過ぎた当たりから、ボールを繋いでビルドアップもできるようになってきます。さらに前半はわずかに1本だったシュートも、後半は7本打っています。

前半はゲーゲンプレスを回避するために、ほぼビルドアップを放棄したユナイテッド。ポジトラの場面では、カウンターを狙ってラッシュフォードに繋ごうとしますが、プレスが厳しくパス出しと、ラッシュフォードの動き出しが合わない場面が頻発、オフサイドの山を築きました。

しかし、前半終わりから後半に掛けてはユナイテッドもポゼッションする時間が少し増えてきます。これはユナイテッドが変わったというよりは、リバプールがプレスの圧を下げた事が大きいのかなと思います。ブロック守備をなかなか崩せないリバプールは、ゲーゲンプレスを掛けても、ユナイテッドは前方に蹴り飛ばしてしまうので、リバプールにとっては非常に効率の悪いボール保持の時間が続きました。更に、リバプールの方もカウンターからチャンスになりそうな場面を作っていた事もあったので、少しユナイテッドにボールを持たせて前に出させて、スペースを開けたいという意図もあったと思います。

実際後半のリバプールは、前半程ボールサイドに圧縮してこなくなりましたし、ユナイテッドは左サイドを中心にスペースを見つけることができるようになり、ショーも前へ出られるようになりました。 この試合公式のMOMに輝いたショー。チーム最多の68回のボールタッチと33本のパス(成功数)。2回のチャンスクリエイトと1回のビッグチャンスクリエイトもユナイテッドで最多となる活躍でした。守ってもサラー、マネをシャットアウト。最近の試合ではブルーノとほぼ同じ数のチャンスを作っており、ユナイテッドの攻撃の生命線にもなった印象です。

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👿まとめ

現状のベストメンバーで臨んだユナイテッド。メンバーはそのままで配置を変える事でリバプール対策としました。

60分のカバーニ投入で、ユナイテッドはさらにシュートが打てるようになっていきますが、74分のブルーノと82分のポグバの決定機を決められずスコアレス・ドローに終わりました。リーグ戦11試合無敗でチーム状態が良く、首位に立っているユナイテッドは、最大のライバルであるリバプールを倒す絶好の機会を逃したことになります。

勝ち点0でなかった事に安堵する気持ちもありますが、勝てる試合だっただけに悔しい気持ちの方が大きいですね。この試合勝ち切るためには何が必要だったのでしょう?もちろん、ブルーノとポグバが決定機を決めていれば勝てたということもありますが、気になったのは戦術ディテールの甘さと、戦術の幅の狭さです。

堅守からのカウンターを狙い、盤石でないリバプールのCBを突くためにラッシュフォードを最前線に置くというゲームプランは良かったと思います。しかし、肝心のラッシュフォードの動き出しが曖昧で、場所もどこを狙っているのか不確定でした。恐らくはヘンダーソンの所を狙っていたと思いますが、どこまでチーム全体で共通認識出来ていたのか疑問でした。

そしてカバーニの投入がプランB。最後はブルーノを下げてグリーンウッドを入れるというように、人を変える事で打開を試みましたが、上手くいきませんでした。

今シーズン、強豪相手に勝ち点を積み上げられていないユナイテッドですが、強引に力でねじ伏せられない相手に対して、こういった戦術的な詰めの甘さが少なからず影響していると思います。着実に成長はしてるんですけどね...。

手負いのリバプールに勝ちきれなかった。

少し厳しいですが、これが今のユナイテッドの実力という事でしょう。

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リバプールvsユナイテッド スタッツ

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試合結果

この試合の結果、アウェイ16試合負けなしでユナイテッドは首位キープリバプールは4位に後退しています。代わって2位に躍り出たのはシティ。リーグ戦5連勝、11月22日のスパーズ戦以来9試合負けていないという安定感で2ポイント差まで詰めてきています(シティは1試合消化数が少ない)。

次節は第18節はクレイヴン・コテージでのフルアム戦。1月21日(木)5:15キックオフ!カモン!ユナイテッド!!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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