マンチェスター・ユナイテッド大学

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【21-22PL第12節】ワトフォード戦レビューとスールシャール監督解任【マンチェスター・ユナイテッド】

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こんにちはMasaユナイテッドです。

 

21-22プレミアリーグ第12節 アウェイ、ヴィカレージ・ロードでワトフォードと対戦したユナイテッド。試合は7分にPKを取られますが、このPKをデ・ヘアがやり直しも含めて2度セーブする熱狂的なスタートに。しかしユナイテッドのパフォーマンスは低調で、前半のうちにキングとサールに決められ2失点します。後半、ファン・デ・ベークとマルシャルを投入し、システムを4-3-3に変更したユナイテッドは50分にそのファン・デ・ベークのゴールで1点返します。しかし、69分にマグワイアが2枚目のイエローで退場になり、アディショナルタイムにはジョアン・ペドロとデニスにゴールを決められ万事休す。4-1で格下のワトフォードに敗れる結果となりました。

 

*試合のハイライトはこちら

www.manutd.com

今回はこの試合のざっくり総括と、試合の翌日11月21日に解任となったスールシャール監督に関する記事です!

以下項目です。

👿ラインナップ

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21-22PL12 ワトフォードvsユナイテッド ラインナップ

 

①試合の総括

1-1.前半

シティとのマンチェスター・ダービーの敗戦から2週間。代表マッチウィークを挟んでチームはどのように改善されているのかに注目が集まったワトフォード戦でした。しかし、立ち上がりから積極的に前へ出て主導権を握ったのは、これまでリーグ戦7敗を喫し17位に沈むワトフォードの方。ユナイテッドは敵陣でのプレスはほとんど見せず、ラインがズルズル後退。緩慢な守備は何も改善されていない印象を受けました。その流れから7分にはマクトミネイがボックス内でキングを倒してPKに。このPKはやり直しとなりましたが、デ・ヘアが2回とも防いで事なきを得ます。

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しかしながらそれ以降も低い重心、緩慢なプレス、拾えないセカンドボールは変わらず。攻撃に転じても前線との距離があり過ぎて、効果的に前進できない現象が続きます。スパーズ戦から3バック(5バック)システムを採用してきたユナイテッドですが、ワトフォード戦では4-2-3-1に戻しました。そもそも守備の安定を図るために5バックにしましたが、守備の改善は見られず。4-2-3-1に戻しても、両ウィングのサンチョとラッシュフォードが長い距離を走る事になり持ち味を活かせていませんでした。昨シーズンまで4-2-3-1でできていたことができない...。チーム末期の症状であり、システムを変えても効果が薄い...。ラインを上げたいのか、下げてブロックを作りたいのかさえも曖昧で、チームとして無秩序である様子がうかがえる前半でした。

ワトフォード前半11本のシュートを打たれ2失点を喫したユナイテッドは、もうチームとしてはバラバラで、試合前のスールシャール監督の「良い準備ができている」という言葉はにわかに信じがたいものでした。

1-2.後半

後半開始と同時にスールシャール監督は、マクトミネイとラッシュフォードを下げ、ファン・デ・ベークとマルシャルを投入システムを4-3-3に変更します。試合前には先発濃厚と言われたファン・デ・ベーク。彼がチームにエネルギーを与えます。右のインサイドハーフに入ったファン・デ・ベークは、アヤックス時代に慣れ親しんだポジションで躍動。質の高いランニングと抜群のポジショニングセンス、高精度のパス、そして右ウィングのサンチョとの息の合った連携で瞬く間にチームを掌握。50分には反撃の狼煙となるヘディングシュートを決めました。デュエルの場面でもしっかりファイトし、ピッチ上の誰よりもメンタリティを見せたファン・デ・ベーク。努力しても努力しても、出場機会を得られない状況でも腐らず戦えるファン・デ・ベークの存在は貴重だと思います。

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そして、システム変更で攻撃に専念できるようになったサンチョ。ファン・デ・ベークの得点に繋がる素晴らしいクロスを上がましたが、キーパス3本、クロス成功率100%、ドリブル成功率75%と持ち前のチャンスメイカーとしてのクオリティを見せました。個人的に数えただけで、実質3アシストはできてたはずです(笑)。

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後半のシステム変更と、この2人の躍動で一気に逆転といきたかったユナイテッドですが、フィニッシュ精度を欠き得点できません。後半だけで7本のシュートを放ったユナイテッドですが枠内はわずかに2本となっています。そして69分にはマグワイアが2枚目のイエローカードで退場に。さらに84分にはショーの頭部にボールが当たりダロトと交代を余儀なくされます。なんとか同点に追いつきたかったユナイテッドでしたが、アディショナルタイムジョアン・ペドロとデニスにゴールを決められ万事休す。4-1で敗れるという衝撃の結果となりました。

 

スールシャール監督解任

2-1.スールシャール政権の歴史

この敗戦を受けて翌日、スールシャール監督はクラブ上層部と協議の末、契約解除という形で監督の座を退くことになりました。2018年12月19日に、ジョゼ・モウリーニョ監督の後任としてクラブにやってきたスールシャールモウリーニョ政権下の閉塞感を打破するために、愛するクラブを救うために暫定監督となったスールシャール。暫定監督として19試合を指揮し14勝2分け3敗という好成績が評価され、2019年3月28日に正式監督に就任しました。

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正式監督在任中の成績は

149試合・・・78勝33分け38敗 勝率・・・52.3% 起用選手数・・・56人 
最高順位 PL・・・20-21/2位 CL・・・18-19準々決勝 EL・・・20-21準優勝
FAカップ・・・19-20準決勝 EFL・・・19-20/20-21準決勝

となっています。

正直スールシャール監督の解任に関しては、様々な感情が入り乱れており、まだ整理できていないのですが、思い返せば私がブログを書くきっかけを与えてくれたのがスールシャール監督の就任でした。モイーズファン・ハールモウリーニョ時代に、全くユナイテッドを楽しめなかった私は、クラブレジェンドで現役時代にそのプレー振りも見てきたスールシャールの就任によりブログを書くことを決意。ユナイテッドの復権を記録に残し、レジェンド監督がタイトルを獲るというロマンを夢見てこれまで記事を書いてきました。

バラバラになったチームを再建し、失いかけたユナイテッドの魂を取り戻すスールシャールは、監督としては確かに実力不足が否めずもどかしかったですし、全面的に肯定できたわけではありません。しかし、個人的に思い入れもあり、なるべく否定的な意見を書かないようにしていましたし、できるだけ評価できる点を探して試合の記事も書いてきました。

最初の解任危機は19-20シーズンの開幕後、9月の事でした。開幕スタートに失敗。前のシーズン後半の失速もあり、監督としての技量に疑問が持たれた時期でした。この時の私はスールシャール擁護の姿勢を示しています。確かに監督としての能力には満足していませんでしたが、スカッドを若くて、魅力的なものに変革しようとし始めたところであり、まだ時間を与えるべきだと考えていました。

*19-20シーズンの解任危機の記事はこちら

note.com

さらに昨シーズン、20-21シーズンにも解任危機が訪れます。この時はプレミアのアーセナル戦とCLのバシャクシェヒル戦の敗戦により解任が叫ばれましたが、この時の私は「解任すべき」という立場でした。戦術的な改善ができないが故に、タイトルへは導けないと思ったからです。しかし、この解任危機をブルーノなど選手の力で乗り越えたスールシャール監督は、リーグ戦を2位で終え、ELでも決勝へ進出。それなりの結果を手にし、オフシーズンにはサンチョ、ヴァラン、ロナウドを獲得スカッドの強化に成功し、満を持して21-22シーズンに挑みました。

*20-21シーズンの解任危機の記事はこちら

manchesterutddaigaku.hatenablog.com

しかし、結果はご存じの通り...。

2-2.スールシャール解任に想う事

解任となった今、まずは多くの方と同様にスールシャール「夢を見せてくれてありがとう」「お疲れさま」と伝えたいと思います。スールシャールが監督になってから、CLパリ戦の奇跡や、シティへのシーズンダブル、サウサンプトン戦の9-0など、スペクタクルで劇的な試合も数々ありました。しかしながらユナイテッドの監督は彼に適した仕事ではなかった...。結果は出なかったけれど、クラブの魂を取り戻し、フロントと現場の関係改善や、育成に注力したこと、若くて素晴らしい能力のスカッドを整えてくれたことには感謝しかありません人格者であり、多くの人に愛されたスールシャールはクラブを去りましたが、レジェンドとしていつでも歓迎されるでしょう。

でも、それだけではない...。恐らくスールシャール自身、言いたくても言えない事が山のようにあるはずです。それは時間が経ち、ある日告白する事になるかもしれませんし、一生抱えたまま墓まで持っていくかもしれません。ですが、恐らくこの解任劇の裏側では多くの事があります。現実は表に見えている事だけではありません。それが何なのかは今はわかりませんが、崩壊は一気に進行しましたし、昨シーズンできていたことができなくなったのは監督の力量だけでは説明できないものがあります。

The Guardianの記事では

振り返ってみると、この夏、中盤やフルバックの強化ではなく、ジャドン・サンチョとクリスティアーノ・ロナウドに全力を注いだ決断は、クラブの現代史における分岐点のひとつになるかもしれない。つまり、新しい家を建てようとしていたのに、YouTubeの視聴数のために家を爆破することにしたようなものだ。

引用元:The Guardian

と書いています。今シーズンは大きな戦力を手に入れた一方で、チームバランスが崩れたという見方もあながち的外れではないと思います。

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誤解してほしくないのは、何もスールシャールの責任ではない、彼は被害者だと言いたいわけではありません。間違いなくこの成績の責任は監督にありますし、器で無かったのは確かです。ただ監督だけの責任でもありません。やはり選手達、フロント、オーナーすべてに責任があり、問題の根源を見誤るとまた同じ過ちを繰り返す事になります。

後任の監督を誰にするのかという大きな、そして重要な問題がありますが、スールシャールの功績を無駄にしない為にも、今一度クラブのアイデンティティとは何なのか、どのようなサッカーをしたいのか、そのためにはどのような監督が必要なのか、組織としては何が足りないのかなどを精査してから監督人事を進めるべきです。当たりが出るまでクジを引くような行き当たりばったりの監督人事は避けるべきでしょう。もし、それを繰り返すなら、しばらくの間はユナイテッドの復権はありません。

 

👿まとめ

スールシャール監督に限界を感じ、解任の日を待ちながら一方で、「遂にこの日がきてしまったか...」という複雑な思いもあります。本当ならスールシャールでタイトルを獲りたかったですが、昨シーズンの段階でタイトルは厳しいのも分かっていました。ワトフォード戦が最後の試合となりましたが、チームとしてはシティ戦の段階で終わっていました。シティ戦の後で1週間の休暇を与えられ、戻ったスールシャールロナウド、ブルーノ、マグワイア、リンデロフ、マティッチなどの主力選手を集めてワトフォード戦に向けての作戦会議を行ったと報じられていました。しかし、ワトフォード戦の戦い方を見るに、作戦などなかったように思います。

選手と監督、コーチの間でどれぐらい腹を割って話したかわかりませんが、「しっかり準備ができた」という監督に対して選手達の緩慢なプレー振りにはかなりのギャップを感じました。もう求心力はほとんど残っていない事は明らかで、モウリーニョの時と同様に選手達がトドメを刺したと思います。解任が起こる時はどんなチームでも求心力がなくなっているので、それが悪いとは言いません。しかし、新体制になってもユナイテッドの選手であるというプライドよりも、エゴを優先するようなプレーを見せるのであれば、その時は私は選手を責めるでしょう。

スールシャール監督の最後のゴールがファン・デ・ベークだったのは象徴的です。最も冷遇された男が、最もファイトし得点を取った…これはスールシャール監督への最後のメッセージであると同時に、チームメイト達へのメッセージでもあります

新体制がいつ、誰で、どのように始まるのかはまだわかりませんが、スールシャールの功績を無駄にしない為にも必ずタイトルを取る。そして、それが可能な新指揮官を連れてくる事を切に願いたいと思います。

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21-22PL12 ワトフォードvsユナイテッド スタッツ
出典:プレミアリーグ公式

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21-22PL12 試合結果
出典:ユナイテッド公式

ユナイテッドはワトフォード戦の結果8位に後退しています。

次の試合はCL第5回戦 エスタディオ・デ・ラ・セロニカでのビジャレアル戦。11月24日(水)2:45キックオフマイケル・キャリックが暫定監督として指揮を執ります。カモン!ユナイテッド!!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

 

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