マンチェスター・ユナイテッド大学

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【20-21PL第27節】マンチェスター・シティ戦の守備戦術 4つのポイント【マンチェスター・ユナイテッド】

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こんにちはMasaユナイテッドです。

 

プレミアリーグ第27節 アウェイ、エティハド・スタジアムでマンチェスター・シティと対戦したユナイテッド。試合は開始直後にマルシャルがボックス内でジェズスに倒されPKを獲得。このPKをブルーノが決めて開始2分で先制に成功します。積極的なハイプレスでシティを慌ててさせたユナイテッドですが、徐々にシティがゲームを支配します。ジンチェンコの強烈なシュートやギュンドアン、マフレズもゴールを狙いますがユナイテッドの固い守備は崩せません。逆に後半50分、ヘンダーソンからのリスタートでショーに繋ぎ、ショーはカンセロをかわして一気にゴール前へ。ラッシュフォードとのパス交換から左足を振り抜きゴールを決めました。猛攻に出るシティに対してユナイテッドはカウンターで応戦。お互いに決定機を決められずそのまま試合終了。ダービーをユナイテッドが0-2で勝利し、シティの連勝を21で止めました。

試合の詳細はユナイテッド公式をご覧下さい。

www.manutd.com

公式戦21連勝、リーグ戦の総得点56を誇るシティの攻撃をクリーンシートで凌いだユナイテッド。圧倒的な攻撃力をユナイテッドはどのように防いだのか?

今回はシティ戦のユナイテッドの守備戦術を4つのポイントで解説したいと思います!

以外項目です。

 👿ラインナップ

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シティvsユナイテッド ラインナップ

ベンチメンバー
シティ:ステフェン、ラポルテ、メンディ、ウォーカー、フォーデン、フェラン・トーレス、シルバ、フェルナンジーニョアグエロ
ユナイテッド:グラント、テレス、ウィリアムズ、バイリー、トゥアンゼベ、マティッチ、グリーンウッド、ショレティレ、ディアロ

①ハイプレス

まず1つ目は試合開始とともにに見せた前線からのプレス

ユナイテッドは、シティの自陣からのビルドアップに対してマルシャルが2CBに対応。ブルーノがボランチのロドリをマークします。そして両ウィングのラッシュフォードとジェームズはハーフスペースに立ち、中央を閉めます。ラッシュフォードは内側レーンにポジションを取るカンセロを見る意味合いが強いですが、右に開いてボールを受けるセンターバックストーンズにはラッシュフォードがプレスに行き、フレッジがカンセロまでプレスにいく形にスライドしていました。右のジェームズギュンドアンへのパスコースを消しつつサイドバックジンチェンコにボールが出たら、一気にプレスを掛けます。

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ユナイテッドのハイプレス

開始2分でのPKでの得点により、やや浮足だったシティのボール回しに対してユナイテッドは、前からプレスをハメにいって高い位置で奪う事ができました。先制点直後にもショートカウンターからゴール前まで侵入したショーが惜しいシュートを放っています。

前からプレスに行くときは中盤ラインもバックラインも押し上げてライン間をコンパクトにしていたのも普段のユナイテッドではあまり見ない光景でした。そしてブルーノを始め、ジェームズ、マルシャル、ラッシュフォードも危ない場面ではしっかりプレスバックできていて、前線の選手の守備意識も徹底されていましたね。

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この様にユナイテッドは中央を閉め、シティのボール運びを外へ外へ追いやりました。これはチェルシー戦でも見せたプレスの掛け方ですが、シティに対してはより全体の連動性が高く、狙いもハッキリしていて、入念に準備したプレスの掛け方だということを伺わせました。

 

②カンセロ対策

次にカンセロ・ロール対策

今シーズン、ペップ・シティの戦術的特徴の1つであるカンセロ・ロールサイドバックであるカンセロが、ビルドアップ時には1レーン内側に入りボランチになり、敵陣でのボール保持時にはIH(インサイドハーフ)として攻撃にも絡むのがカンセロ・ロール。今シーズン、シティと対戦した多くのチームが、このカンセロの動きに対応するのに苦労してきました。

ユナイテッドは前述した様に、ボランチ化したカンセロには基本的にラッシュフォードが付きます。しかし、ラッシュフォードはカウンターの起点という攻撃面での役割も担っているので、ハーフウェイ・ラインを超えたカンセロには、そこまでついていきません。その場合はフレッジが前へ出てカンセロをマークする対応をしていました。

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しかしフレッジも本来はデ・ブライネとマッチアップする役割。前半15分頃からシティのビルドアップが機能し出し、ボールを握る展開になると、フレッジは1人で2人に対応しなければならない場面が出てきます。

そこでユナイテッドはラッシュフォードを大外のレーンに張らせるように変更。これにより、カンセロはインナーレーンに留まっている事が難しくなっていきます。ラッシュフォードがカウンターの起点になることはシティもわかっているので、警戒してカンセロを中に入れる事ができないというわけです。

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カンセロ対策

前半の30分ごろからカンセロ・ロールが機能しなくなり、65分にカンセロはウォーカーと交代となりました。

 

③デ・ブライネの無効化

3つ目はデ・ブライネの無効化

この試合、ユナイテッドが最も手こずったのが、シティのキーマンであるデ・ブライネへの対応だと思います。確かに90分で見た時には決定的な仕事をさせていませんが、スタッツでも最多の8回のチャンスクリエイトを行なっています。後半にはスターリングとフォーデンに決定的なパスを送っていて、流石のクオリティを見せていました。

スタートポジションは右のIHだったデブライネですが、かなり自由に動き回り、特に前半は左サイドに寄ることが多かったです。このデブライネが開けた右IHにカンセロが入ってくるというのがカンセロ・ロールの1つの形だと思いますが、左サイドでギュンドアンスターリングと近い距離でプレーし、オーバーロードを作るデ・ブライネの動きに、前半のユナイテッドはなんとか持ち堪えている状況でした。

基本的にマクトミネイはギュンドアンとマッチアップする事になりますが、デ・ブライネも来るのでどちらを見るのか対応を迫られます。前半はギュンドアンにバイタルを使われるシーンが何度か見られましたが、この背景にはデ・ブライネのこの動きがあります。

しかし、カンセロ・ロールを徐々に封じたユナイテッドは、フレッジを中央のサポートに行かす事ができるようになっていき、対処できる様になっていきます。

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デ・ブライネの無効化

ユナイテッドのシティ対策の基本的な考え方は、マークする相手は明確にしつつ、レーンで対応するというものだと思います。右でいえば大外はスターリングをマークするワン=ビサカが担当 、その内側のレーン(ハーフスペース)はギュンドアンを見るマクトミネイが担当。人を基準にしつつ、レーンに入ってくる選手をマークするやり方です。

シティは前線で5レーン全てを使って攻撃します。逆を言えば中央以外のレーンには、2人の選手が同一レーンに入ることはほとんどないので、守備側が1人で2人に対応するシチュエーションは起きにくいということです。左サイドに寄ってくるデ・ブライネですが、マクトミネイのレーンに入ってくるのはギュンドアンかデ・ブライネかのどちらかだけです。中央レーンをフレッジがカバーできるようになってからは、マクトミネイにとってその2人への対応はそれほど難しくありませんでした。

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デブライネは神出鬼没でしたが、ユナイテッドはとにかく彼をボックス付近から遠ざけて、威力を半減させる事を狙い成功しています。下はデ・ブライネとシティのパスマップです。ボックス内を使わせていない事がよくわかりますね。


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④両サイドバックの対人守備

4つ目はサイドバックの対人守備です。

シティ戦のユナイテッドの守備の要となっていたのが、このサイドバックの守備です。ビルドアップを外に誘導しているのもこの為で、シティのウィングに対して絶対に数的優位を作らせずサイドバックと1対1にさせ、ワン=ビサカとショーの守備力でボールを奪うというやり方を徹底していました。

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その為、この試合ではほぼ両サイドバックは攻撃参加していません。ショーは何度か上がっていますが、ワン=ビサカはほぼ自陣から出ませんでした。ワン=ビサカの地上戦の勝率は80%、インターセプト5回、タックル成功率100%(3/3)を記録。スターリングとのマッチアップでは、過去の対戦でも抑えているので、スールシャール監督も自信を持ってそのタスクをワン=ビサカに与えたはずです。

ショーは専らマフレズに対応しました。ショーは決してコンディションが万全ではなく、出場も危ぶまれていたようです。試合中にも2度ほど足を痛めた素振りを見せていましたが、攻守に質の高いプレーを見せましたね。シティの攻撃が左サイド(ユナイテッドの右)に寄る事が多かったですが、ショーもマフレズに決定的な仕事はさせませんでした。そして2点目のランニングとシュートは見事でした。

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前回の記事でも書きましたが、ウィングがサイドで1枚剥がすことは、固めた中央のディフェンスを崩壊させるのに大いに役立ちます。CBが外へ出ていくことにもなりますし、深くえぐれらてから上がってくるクロスはディフェンダーにとって対応しにくいです。そういった意味でも、シティ戦においてワン=ビサカとショーに与えられたタスクは重要度が高かったですし、2人がサイドの1対1で負けない事を前提にした守備戦術のデザインだったと思います。

 

👿まとめ

勝敗を大きく左右したのは間違いなく開始早々のPKによる先制点です。これにより、シティは前へ出る必要に迫られユナイテッドにカウンターのスペースを与える事にもなりました。しかし、ユナイテッドが準備した守備戦術がハマったのも事実。

前からプレスを掛け、サイドへボールを展開させ、サイドバックの守備力を最大限に活用し、5レーンを抑える考え方をベースに中央を固める守り方は、実は昨シーズンのリーグ戦のダービーでも用いたやり方です(2試合ともユナイテッドが勝利)。この時の対戦でもシティは内容で圧倒しながら、ユナイテッドの守備をこじ開ける事が出来ませんでした。

今回もシティはボール支配率65%、シュート23本放ち、決定機を2回作りましたがノーゴールに終わっています。シティは、カンセロを引っ込めた時間からの方が、デ・ブライネを右寄りで使えて、ウォーカーとデ・ブライネから質の高いクロスも入ってくるようになりました。途中出場のフォーデンも、サイドに張っているだけではなく中にも入ってくるので、後半の方がユナイテッドは対応するのが難しかったと思います。

しかし、見事にクリーンシートを達成したユナイテッド守備陣。ゴールを守ったヘンダーソンも6つのセーブと、安定感のあるクロス対応。さらに2点目の起点となるショーへのスローも見せました。危ない場面も多々ありましたが、前線のプレスバックに助けられたシーンも多かったですし、チーム全員でシティを封じ込めた試合となりましたね。 

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試合後のマグワイアのコメントから、シティの取るであろうポジションに対して対策をしっかり立てて試合に臨んだ事がわかります。とは言え、実際にそのプランを実行することは難しいはず。ましてやレベルの高い相手なら尚更です。ユナイテッドの選手達が、ダービーに対する高いモチベーションとメンタリティで戦術プランを実行した結果、掴んだ勝利といえます。

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シティvsユナイテッド スタッツ
出典:プレミアリーグ公式

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試合結果
出典:ユナイテッド公式

この結果ユナイテッドがシティの連勝記録は21でストップさせました!首位シティとの勝ち点差を11に縮めています。いや〜ダービーに勝つのはいつでも最高の気分ですね(笑)。

次節はELラウンド16 1stレグ ミラン戦を挟んでオールド・トラッフォードでのウェスト・ハム戦 3月15日(月)4:15キックオフ。カモン!ユナイテッド!!

 

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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