マンチェスター・ユナイテッド大学

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【21-22PL第21節】ウルブス戦に見るラングニック体制2つの火種【マンチェスター・ユナイテッドコラム】

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こんにちはMasaユナイテッドです。

 

21-22プレミアリーグ第21節 ホームでウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(ウルブス)と対戦したユナイテッド。試合は開始からアウェイのウルブスが積極的に前へ出てペースを握る展開に。前半だけで14本のシュートを放ったウルブスでしたが、4つの枠内シュートは全てデ・ヘアが阻止。またしても守護神に救われる展開となりました。ユナイテッドはチャンスらしいチャンスを作れず。前半終了間際のカウンターのチャンスもカバーニの判断ミスにより不意に…。後半ラングニック監督はシステムを3-4-2-1へと変更。これによりユナイテッドがゲームを支配し始めます。60分にはブルーノを投入。68分にはマティッチのマイナスのクロスにブルーノが合わせ決定機を迎えますがバーにヒット。得点のチャンスを逃します。そして82分、クリアボールを拾ったモウチーニョにシュートを打たれ、決勝点となるゴールを許します。ユナイテッドは40年振りにホームでウルブスに敗れるという屈辱の敗戦を喫しました

*試合のハイライトはこちら

www.manutd.com

今回はこの試合に見る、ラングニック体制下で燻る2つの“火種”についてコラム形式で書きたいと思います。

 

以下項目です。

👿ラインナップ

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21-22PL21 ユナイテッドvsウルブス ラインナップ

 

①ウルブス戦の問題点

2022年最初の試合で40年ぶりにホームでウルブスに敗れるという大失態を演じたユナイテッド。ラングニック監督になって初の黒星でもありました。CBの2人以外は3-1で勝利したバーンリー戦と同じスタメンを起用しながら、開始から全く覇気がなく低調なパフォーマンスに終始する前半に…。これはシステム的なミスマッチも要因としてあります。

ノリッジニューカッスルと同様に、ウルブスは3-4-3システムで5レーンを使い両ウィングバックで幅を取る戦い方です。この幅を取るシステムに対してラングニックの4-2-2-2は苦戦する傾向があります。恐らくラングニックの理想とするプレス強度があれば問題ないのかもしれませんが、ユナイテッドは明らかにインテンシティが足りていません。こうなるとボールサイドに寄せてはいますが、ボールを奪えないのでラインが後退し、攻守両面で機能しなくなってしまいます。

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前半はそれでもなんとか無失点で切り抜けましたが、後半開始と共に3-4-2-1に変えてウルブスの幅に対抗するようにしたのは理に適った修正だったといえます。というか、ラングニックなら最初から分かっていたはずなので、4-2-2-2に拘らずシステムを変えて試合に臨んでも良かったかな、と思います。ラングニックとしては基本システムである4-2-2-2をできるだけ実戦で使い浸透させたいのでしょうけど、今のプレス強度では少し無理がありますね。

試合後のインタビューでラングニック監督は、今後フォーメーションを変更する事を示唆しましたが、個人的にもその方が良いと思います。あくまでも今シーズン限りの暫定監督なのであれば、4-2-2-2を落とし込んでも来シーズンには使わなくなる可能性も大いにあるからです。システムに拘らずに、プレスのスキルを磨く方が賢明な気がします。

 

②ラングニックの困惑

システム上の問題と、ブルーノが決定機を外したことが主な敗因として挙げられると思いますが、ウルブス戦の敗戦はそれ以上に深刻な何かがあるという印象を与えました。試合後ラングニックは

今日、我々は私が就任する前の3週間や4週間前と同様の問題を見せてしまった。(トップ4フィニッシュは)約束はできない。今日のパフォーマンスを見て、我々がトップ4で終われるかを100%確信できると、みんなが信じられるかどうか私にはわからない。今日の試合は我々がまだまだ遠く及ばないことを示した」

と話しており、指揮官自らスールシャール末期と同じ問題を抱えている事を示唆しています。ニューカッスル戦からラングニックの表情も硬く、ピッチサイドでの指示も少なくなっている印象を受けます。そしてそれと同時に連動したプレスも鳴りを潜めています。これは偶然ではなく、恐らく戦術的な縛りをかなり緩くしたのではないかと思います。

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そこにはラングニックの困惑が見て取れます。ウルブス戦の翌日、チーム内部の不満に関する報道が噴出しています。

✅選手たちは、記憶にある限りで最悪の雰囲気だと公然と話している
✅11人の選手がユナイテッドを離れたいと思っている
✅多くのプレーヤーがラングニックの指導に感銘を受けておらず、アシスタントの質にも失望している
✅一部の選手は4-2-2-2への適応に苦労しており、ラングニックが適任なのか疑っている
✅ラングニックは選手と会談し、実に17人もの選手が「unhappy」だと言った

など...。もちろん事実かどうかは確証がありませんし、ゴシップ記事がほとんどです。しかし、ピッチ上の雰囲気やラングニックの表情、スールシャール末期のチーム状態から察するに「当たらずとも遠からず」だと感じます。多くの選手、もしくは一部の選手にとってはラングニックのやり方はしっくりきていない可能性が高いです。それはウルブス戦後、FAカップのヴィラ戦まで1週間時間があるにも関わらず、2日間のオフを与えたことからも察する事ができます。本来であれば、戦術の落とし込みの為にみっちり時間を取れたはずです。それをしなかったということはチーム内にストレスがあり、発散させる必要があったという事ではないでしょうか。

 

③ユナイテッドに相応しいのか?

ウルブス戦後のショーのインタビューは非常に興味深いものでした。

「僕ら選手は長い間ここにいる。でも、今夜は苦戦したと思う。全員が一緒に戦ったとは思えなかった。選手のクオリティを見れば信じられないようなものがある。でも、それだけじゃ十分ではないこともある」

この「全員が一緒に戦ったとは思えなかった」という言葉は、ショーの素直な印象でしょう。そして、この事はラングニックスタイルへの適応とは別の、もう一つの問題を示唆しています。それはドレッシングルーム内部の問題です。ニューカッスル戦のレビュー記事でも、ユナイテッド内部の派閥(選手間不和)に関して少し書きましたが、ウルブス戦後にもこの事は報道されています。仲良しグループができるのは自然なことであり、派閥が存在する事は何の問題もありません。問題なのは、お互いのグループへのリスペクトがなくなり、ネガティブな空気になる事です。そして、それが原因でチームとして一つになれないことです。

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これも残念ながら、ユナイテッドはかなり深刻なところまで行ってしまっている可能性があります。それこそ、ラングニックが来てからの話ではないからです。恐らくスールシャール前監督は、かなり上手いことバランスを取っていたと思います。特に昨シーズンはチームの結束も間違いなく固かった...。しかし、今シーズンになってバランスが取れなくなりました。具体的に何がキッカケとなったのかはわかりませんが、最終的にスールシャールはコントロールできなくなり崩壊へと繋がったと思います。

その問題が再び煙を上げています。もしかしたらキャリックやマッケナが去り、ラングニックのスタッフが加入することでより問題が肥大した可能性もあるかもしれません。この問題に対してラングニック監督は、マイク・フェランに解決を依頼したと報じられています。もしこれが真実で、このせいでチームとしての一体感が損なわれているのであれば、これほど悲しいことはありません。そして、この問題に対して我々サポーターができる事は何もありません...。せいぜい、選手達に「それでもユナイテッドの選手に相応しいのか?」と問うことぐらいでしょう。

 

④立ち直るために

ラングニックスタイルへの適応、そしてドレッシングルーム内の不協和音の問題。もし仮にこの2つの為に、パフォーマンスが落ちているのであれば、どうすれば解決するでしょう?

ラングニックスタイルに関しては、上記したように対戦相手に応じてシステムや戦術を微調整する事でしょう。そうする中で、結果を出していく事が選手もラングニックのやり方に自信が持てる様になる近道となります。ただ、ラングニック自身も語っている様に、ちょっとだけプレスを掛けるという事はできないというのもわかります。ラングニックの中ではハイプレス戦術を最も機能させるのは4-2-2-2だという確証があるはずです。しかし今、選手達はそのメリットが実感できていません。プレスを掛けまくる事で疲弊し、プレー精度が落ちるというデメリットの方をより実感してしまっている選手が多いかもしれません。

システムを変えるだけでなく、プレスの際の立ち位置や、周囲とのポジショニングなどを辛抱強く指導する必要もあるでしょう。また、冬の移籍市場でラングニックスタイルに精通している選手を獲得するのも効果があるかもしれません。いずれにせよ、スールシャールの自由なスタイルもダメ、ラングニックの規律あるやり方も受け入れないでは話になりません。

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*獲得が噂されるアマドゥ・ハイダラ(RBライプツィヒ

ドレッシングルームの問題は、スールシャールが以前に使った言葉でいうと「腐ったリンゴ」を排除するべきですが、恐らくそれをするのは簡単ではないでしょうし、時間も掛かります。フェランに任せたとしても難しいと思います。ラングニックに出来ることはチーム内の序列をリセットし、健在な競争意識を取り戻すことです。チームの為にハードワークできる選手にポジションを与えることが望ましいと思います。しかし、これも更なるチーム内不和をもたらす可能性もあり難しいかもしれません。これまでレギュラーだった選手が急に起用されなくなるとメディアも大騒ぎするでしょう。

ラングニックは今、ベストな選手の組み合わせと配置を模索している段階です。私たちサポーターは見守ることしかできませんが、選手達はこういった状況になり、真実でないとしてもこの様な報道がなされることを恥ずべきです。こういった報道が説得力を持ってしまうほど、今シーズンのピッチ上でのパフォーマンスが良くないということです。目の前の試合に集中し、チームの勝利の為に闘えないのであればユナイテッドのユニフォームを着る資格はありません。そしてそのことは約2年振りに復帰したフィル・ジョーンズが身をもって教えてくれた気がしたウルブス戦でした。

 

👿まとめ

ラングニックも就任から僅か1ヶ月でこれだけ綻びが出るというのは想定外でしょう。しかし、これまでと全く違うスタイルを目指しているので、上手くいかないことや拒絶反応が出るのはある意味仕方ない部分もあります。問題はやはりピッチ上で気持ちが見えない選手達の態度であり、少し不満はあったとしても、監督のやり方を理解しピッチ上で実践しようとするのが選手としての勤めです。この1ヶ月で何回トレーニングしたかわかりませんが、少し今までと違うことを指導されただけで匙を投げるというのはレベルが低過ぎます。

監督に対する不満や選手間不和に関して、流石に報道されているほど酷いレベルにはないと信じたいですが、スールシャール末期のことを思うと、完全に否定もできないのが悲しいところです。ニューカッスル戦の記事でも、ラングニックスタイルへの不満とチーム内派閥の問題は火種となると書きましたが、早くもウルブス戦で煙が出てしまいました。しかし、個人的にはニューカッスル戦の時と同様に今はまだ信じて見守る時期だと思っています。願わくはこの記事が的外れで、取り越し苦労に終わることを期待します!

枠内シュート僅かに2本で終わったウルブス戦。唯一の明るい話題はジョーンズの復活でしたね。気持ちの入った素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。機会があればPJの物語りを書きたいなと思っています。

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21-22PL21 ユナイテッドvsウルブス スタッツ
出典:プレミアリーグ公式

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21-22PL21 試合結果
出典:ユナイテッド公式

この試合の結果、ユナイテッドは7位のままですが、4位アーセナルとの勝ち点は4に開いています(ユナイテッドは1試合少ない)

次の試合はFAカップ3回戦、オールドトラッフォードでのアストン・ヴィラ戦。1月11日(火)4:55キックオフ。カモン!ユナイテッド!!

 

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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